image photo

2023.02.15

Work Place

未来の企業価値につながるワークプレイスの
あるべき姿とは?

01.

進化するオフィス=“ワークプレイス”への考え方

コロナ禍によるワークスタイルの多様化

新型コロナウイルス感染症対策として在宅勤務等のテレワーク・リモートワークの浸透が進み、さらには時差出勤やサテライトオフィスの活用など、ここ数年ワークスタイルが大きく変化してきました。日本の社会問題である「生産年齢人口」減少を背景とし、多様化するワーカーを支援するための働き方改革を皮切りに、個々の事情に合わせて働き方を選択可能にしていくワークスタイルが多様化しています。

そうなると、これまでのようにオフィスは社員が集まって仕事をする場所という考えから発展し、オフィスはより生産性を高めるための「ワークプレイス」の一つとして役割を見つめ直す企業が増加しています。

image photo

image photo

image photo

image photo

オフィス空間の目的の変化

社員全員が同じ時間を過ごすとは限らなくなったオフィスでは、これまでの誰もが働きやすい快適な空間づくりという考え方だけでなく、効率的に社内コミュニケーションを活性化させる空間づくりへと変わりつつあります。

円滑な社内コミュニケーションは、仕事の生産性向上はもちろんチームワークの活性化にもつながります。また、部署の垣根を超えたプロジェクトチームの場合、他部署の理解だけでなく、積極的な連携やアイデア創出にもつながることも考えられます。これら様々なメリットが生み出されるものとして、オフィスを再構築する考え方が重視されています。

これからのワークプレイスの在り方

これからのワークプレイスは、働きやすい環境を自ら選択することが可能なABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)の考え方のもと、テレワークとリアルワークが選択でき、リアルワークでは、フリーアドレスのソロワークスペースや、ミーティングスペース、リフレッシュスペースで構成される形態が増加すると考えられます。ミーティングスペースは通常のデスクミーティングルームに加え、ソファーミーティングルーム・スタンドテーブルミーティングコーナーなど、様々な形態を取り、リフレッシュスペースは、フリードリンクのカフェコーナー・仮眠室をはじめ、フィットネススペース・瞑想コーナーなど今まではあまりみられなかった事例も増加してきています。

image photo

02.

ワークプレイス見直しの選択肢としての「拠点統合」

ワークプレイスの見直しが企業価値につながる可能性

もともとオフィスの在り方を考える風潮はワークスタイルの変化に伴って近年高まりつつありました。しかしコロナウイルス蔓延をきっかけに、各企業がほぼ強制的にテレワークを採り入れ、ワークスタイルの変化とあいまって、コロナがオフィスの在り方を改めて検討するきっかけになったと言えます。あまりにも急激なテレワーク導入のため、生産性向上に対する疑念を持つ経営者は、従来のリアルワークを求めるケースも多々あると言われています。現にオフィスという集団の場・結束の場がなくなると、企業やチームへの帰属意識が薄くなるケースも指摘されています。

この経営者と社員のギャップ意識の違いを埋めつつ、テレワークとオフィスそれぞれの良さを生かしたワークプレイス を実現するために、拠点統合が突破口の一つとして考えられます。社員の満足度と生産性・業務効率を向上させる、より良いワークプレイスを生み出すためには、分散する拠点を集約し、集中して投資することで、より質の高いワークプレイスづくりを実現させることができます。

拠点統合のメリット

1拠点統合のメリット

拠点統合により、社員同士が顔を合わせる機会を増やすことが、生産性向上の要となり、未然にハラスメントやメンタル不調を防止するコミュニケーションを強化する役割も期待できます。

2アイデアの拠点

部内のチームワーク形成に加え、他部署との連携が取りやすくなり、様々なコラボレーションビジネス、企画や商品アイデアを生み出す可能性を高めます。

3経費のコストカット

拠点統合は、打合せ室等の重複スペースの見直しをする機会につながり、床面積の大きな削減が可能になります。また、フリーアドレス活用が可能であれば、個人が専有する床面積が少なくなるため、全体の床面積は少なくて済み、大幅な賃料コストの減額が見込めます。

4DX化への取り組みのきっかけ

拠点統合は、社内外のオンライン会議・オンライン商談システムの構築、社内イントラネットの整備、セキュリティ対策等のDX化(デジタルトランスフォーメーション化)を含め、ソフト・ハードのオフィス環境を見直すきっかけとなり、働く環境の改善が期待できます。

5ブランド力の形成

コスト削減をしつつ、都心のブランド立地等に移転可能となるため、利便性の向上やブランド力の形成が図られ、採用・定着等、人材確保が有利になる他、取引先にも選ばれる可能性が高まると言えます。

拠点統合によって期待される効果

拠点統合というワークプレイス戦略は、経営課題解決のための経営戦略の一つであり、①人材確保への寄与(こんな場所で働きたい!)、②人材育成への寄与(コミュニケーションが取りやすい)、③BCP対策(防災・セキュリティ対応等)、④DX化推進(IT化、ネットワーク構築等)、⑤財務体質強化(コストカット等)など、生産性向上を図り、企業エンゲージメントと企業価値を高める重要な戦略として 、今後ますます注目されることが予想されます。

image photo