ビル開発女子対談Part2【アフターコロナの今、オフィス空間デザイナーとの対談から考える“本当に良いオフィス”とは?】|オフィスの情報マガジン「Think!OFFICE」|関電不動産開発のオフィス情報
木下商会様 施工事例

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2024.03.13

WorkPlace

ビル開発女子対談Part2
【アフターコロナの今、オフィス空間デザイナーとの対談から考える“本当に良いオフィス”とは?】

01.

20代ビル開発女子が木下商会様にインタビュー

音声プラットフォーム「Voicy(ボイシー)」を利用した、関電不動産開発のオリジナル番組『ビル開発女子の働くとオフィスの話』。毎回、ビル開発に携わるZ世代の女性社員がオフィス事情や働き方についてのさまざまな話題を展開し、これからの時代にどんなオフィスが求められているかを探求している。
今回ご紹介するのは、オフィスに関わる裏方からの視点を取り上げた配信。オフィスをメインとした空間デザインを営む木下商会の代表取締役であり空間デザイナーの村山太一氏に、数々の内装実績と経験から発想する“本当に良いオフィス”とはどんなものかをインタビューした。
木下商会は2019年の設立以降、30〜100坪の中規模企業の移転をメインとしたオフィスプロジェクトのマネジメントやデザイン、内装工事などを請け負っている会社だ。オフィス移転をこれからの会社の骨格をつくるツールとして捉え、ただの増員増床にとどまらない、会社の成長につながる「働く場」や「働き方」を提案している。

木下商会の代表取締役であり空間デザイナーの村山太一氏

木下商会の代表取締役であり空間デザイナーの村山太一氏

02.

アフターコロナで変わった働き方とオフィスの関連性

コロナをきっかけに働き方に対する考え方は大きく変わったが、村山氏によると「事業内容などが置き去りにされたまま働き方だけにフィーチャーされてしまい、議論のフレームが少し歪んでしまったのでは」と言う。たとえば、オフィス設計者としてプロジェクトマネジメントやデザインを手がける村山氏と、お金の動きを管理し、健全な会社経営を支える経理とでは、働き方がまったく異なる。村山氏は時間や場所にしばられない働き方によって生産性を高めているが、経理の場合は銀行が動いている時間に働き、セキュリティの行き届いたオフィスで仕事をすることによって得られるメリットのほうが大きい。重要なのは働き方を一律に変えることではなく、それぞれが仕事を通して価値を生み出し、社会から認められるために、企業がオフィスの設計も含めて「働き方の選択肢」を広げていくことなのだ。

木下商会の代表取締役であり空間デザイナーの村山太一氏

木下商会の代表取締役であり空間デザイナーの村山太一氏

一方で、「テクノロジーについて誰もが一様に学び、使いこなせる人が増えたことはアフターコロナのいいところだ」と村山氏は話す。これまでも組織内でのコミュニケーションを円滑にするグループウェアやチャットツールは存在していたが、一部の先進的な人しか使ってきてはいなかった。それがコロナになり、変化に対応するためにはこうしたテクノロジーも使っていかなければダメだと、いい意味で同調圧力がかかったという。自分たちの業界の最先端は取り入れていても、オンライン時代のコミュニケーションの仕方やトレンドについては情報をアップデートできていない可能性がある。オフィスを設計する上ではそうした点も鑑みながら、企業も変化に合わせて対応していく必要があると言えるだろう。

03.

オフィスレイアウトで企業像や働き方がわかる!?

さまざまなオフィスの移転を手がけてきた村山氏。これまでの経験からオフィスの図面を見るだけで、その会社がどのような働き方を推奨しているかわかるという特技を身につけたそうだ。いわゆる「偉い人」の座席配置や、役員室、ミーティングスペース、プレゼンテーションルームの有無や数などから大まかに推測できるという。そこで、トップの働き方に対する考えや業種による違いがどのようにオフィスレイアウトに影響しているのか、よくあるパターンを伺った。

1上司が対面でのマネジメントを重視する場合

  • 部下から相談を受けやすいように、チームメンバーとは離れた位置に席が配置される傾向にある。
  • 社員の視線を集め、様々な事柄を共有しやすい環境がつくれるため、全体発表の場は執務エリア内に設けられることが多い。
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2エンジニアが多い企業の場合

  • 実作業を担っているエンジニアの場合は、パーテーションで仕切られたワークスペースなど、周囲の視線に邪魔されず集中できる環境が好まれる。
  • 司令塔として全体を統括しているエンジニアの場合は、アイデア出しやレビューなどに活用できるホワイトボードやミーティングルームを用意すると喜ばれることが多い。

3金融系など営業職が多い企業の場合

  • 施解錠できるキャビネットや机、二重扉など、会社のセキュリティレベルを上げることが優先して求められる。
  • 上長席を自由に配置できる島型のレイアウトが好まれるケースが多い。上長席や役職が上がるともらえる個室などは憧れの対象となるため、営業社員のモチベーションにつながることも期待できる。
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04.

多様な働き方ができる今こそ、将来を見越したオフィス投資を

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オフィスの図面から見えてくる企業像は、その会社そのものを体現しているケースが多い。オフィスの在り方は、働き方や業務内容によって大きく左右されるからだ。だからこそ、業界ごとに、企業ごとに、経営者はオフィスワーカーの働き方を加味して、中長期目線でオフィスに対するビジョンを明確にしていく必要があるといえるだろう。オフィスは立地や費用で決められることが多いが、企業と従業員のベストな働き方を求めてオフィスを設計し、実現していくことこそが“本当に良いオフィス”をつくる近道なのかもしれない。

社外専門家や企業との意見交換・交流を通して、より良いオフィスビルとは何かを追い求めている関電不動産開発。今回のインタビューの全容については、ぜひVoicyをお聴きください。

村山太一氏のポッドキャスト

オフィス空間デザイナー村山の「しゃべり、しゃべられ」

https://open.spotify.com/show/3zmu0UOVAmiqZyeH0IrClf?si=1fc8adc0a6db4d17

Voicy

ワクワク働いている“個人”を増やすという想いのもと、「やってみよう」が自然と生まれる“場”をつくり続ける「木下商会」代表の村山太一さんへのインタビュー。

前半:https://voicy.jp/channel/2302/485543

後半:https://voicy.jp/channel/2302/485555